ruririのブログだよ

ゲームのことで長文書きたくなった時用、たぶん

Doki Doki Literature CluB!の感想 ネタバレありで語りたい

いつもならTwitterに書くけれど、ネタバレ無しで多くの人に遊んでみてもらいたい作品だからここを使う。

「Doki Doki Literature Club!」(以降DDLC)は公式ページかsteamから無料でDL出来ます(1000円ぐらいの豪華版もあり)

Doki Doki Literature Club!

Doki Doki Literature Club! on Steam

公式では日本語がサポートされてないものの、有志作成の日本語パッチもあって簡単に日本語でプレイ出来るし、ADVだからゲームの上手さ関係無いし、読む速度によると思うけど2~3時間あれば最後までいける手軽さもあるからオススメしたい!(steamのフレンドが誰もプレイしていなかった…)

steamcommunity.com

ただ一つ注意があって一見恋愛系のゲームだけど、steamでついてるタグは「精神的恐怖」「ホラー」

ゲーム起動時に表示される注意文は「このゲームはお子様や精神が乱されやすい人には向いていません」

そう、DDLCはちょっと怖いゲームです。

 

ここから先はネタバレしてるからプレイしてから読んでね!

何が起こるか分からないままプレイした方がDokiDokiするよ!

というかプレイ後の想いを吐き出したいだけの長文だからプレイ済みでも読まなくていいよ!

 

 

 

先に断っておくと自分は物語にわりと入り込むタイプです。

 

DDLCは年明けぐらいにオススメされてて、その時は序盤のスクリーンショットだけ見て海外で作られた恋愛ゲームかな?ぐらいでそのうち遊ぶつもりだったけど、先日ふいに思い出してDLしてプレイ、短めのゲームとはいえ最後まで一気に進めてしまった。

 

 

最初は起動時の注意文とか、わりとすぐに不穏な面を匂わせるヒロイン達とか、平和な恋愛ゲームの状態は崩すぞって雰囲気はわざとらしいぐらい分かりやすいんだけど、もう数クリックでこいつ死ぬなって分かっててもサユリとユリの死亡シーンはショッキングだし、1周目ラストで作られるファイルの中身読んだ時や2周目のエラー演出の数々はゾッとして気持ちは冷めずに物語に乗せられたまま進められた。

この点でじゅうぶんサイコホラーゲームとしては楽しめたんだけど、クリアしてから心に残ったのはそんなことではなくて、とにかくモニカのことでいっぱい。

 

 

最初は恋愛ゲームとしての攻略対象に入ってないしギャグかどうか分からないメタな発言を繰り返すしでサブキャラ感出してて、1周目ラストから2周目はいかにも黒幕です、っていった感じの行動をするからまさか唯一のメインヒロインだとは思ってなかった。

 

3周目に入って二人きりになった時に主人公ではなく自分*1に話しかけてきたところで少し驚いたものの、分かりやすくフォルダの話をしてこれからやるべきことを示してくれたからそれをしようと思ったんだけど、モニカからこちらに敵意は無いし手段はどうあれ一生懸命プレイヤーのために頑張ってくれた結果なんだって考えると同情のような気持ちが湧いてきてしばらく付き合ってたら2時間ぐらい経ってた。

画面には同じ表情でじっとこちらを見つめているモニカに不気味なBGM、居心地のいいシーンではなかったから最初はすぐに切り上げるつもりだったけど、時間が経つにつれ最初は不気味に思えた表情も画面としては変わってないのに彼女が好きな色だと話すエメラルドグリーンの瞳に吸い込まれそうになっていって、話しかけてくれることを聞いて彼女のことを理解していくうちにどんどん同情のような気持ちから好意に変わっていったのは不思議な感覚だった。

 

でも、DDLCはゲームでモニカはその中の存在であって、2時間近く話していると豊富な話題を持つ彼女の会話も同じものが出てきて、再起動するとフォルダの話をしてゲーム的なその操作をして先に進めろという意思を否応なく感じさせられてしまう。

 

 

モニカの二人きりという願いに同意してここがDDLCの終着点でもいいや、という気持ちと、ゲーム的に先に進めないといけない(好奇心から先に進みたい)という気持ちがせめぎ合って真剣に悩んだ結果、彼女のデータを消してしまった。

彼女が悲鳴をあげて消えていく最中に女々しく残したバックアップを戻そうかと何度も思ったけどそれは結局最後まで出来ず、彼女が消える間際までこっちのことを想って自分以外を復活させた時はゲーム的な理由でやった行動をひどく後悔してた。*2

そうして4周目、すぐに思わぬ事態が始まったけど結局は彼女にまた重い決断をさせてしまい、EDのピアノと歌で切なくなり、手紙でまた切ない気持ちになった。

 

 

所詮はゲームだってことはずっと分かってるけど、それでも3周目と4周目の体験はモニカがたしかにそこにいたと思わせられるもので、かなり罪悪感と喪失感がある。

そんなゲームを冒頭でオススメしてるのはどうなんだってところは自分でも思うけど、それでもこんなに気持ちを揺さぶられたゲームは珍しいし、実況動画でサイコホラーとして軽く消費するより悲しい愛の物語を自分の手で体験してもらいたいって気持ちが強い。

 

1周目でセーブロード頑張ってCG全回収したらちょっとEDが変わるらしいけど、今からそれをするのは、モニカの決断を無に帰して彼女をもう一回地獄の中に戻す行為だからやらない。

 

怖い部分もあるけど、悲しくて優しい気持ちになれるゲームでした。ありがとうモニカ。

 

 

*1:PCのユーザー名が本名だった

*2:Undertaleの「やれるからやったんだろ」って台詞を強く思い出してた